一月六日(月)

仕事はじめだ。
月初めの処理をもそもそやっていたら、隣のトラブルに巻き込まれて結局、残業してしまう。

家に帰り、論文の直しを勧める。大幅に限度枚数を超えているので、とりあえず論旨をすっきりさせて枝葉を刈り取っていく。不要な部分を取り除くと、逆に論旨の中で弱い箇所が見えてくる。

S



一月四日(土)

9時に起きて紅茶を飲む。ずっと家にいた。

この休みでPythonを使ったWebスクレイピングの練習ができた。無理矢理でも動くスクリプトを書き上げること。でもその中で解決できればよりスクリプトが洗練される問題を特定すること。その問題を解決するためにWebリソースを検索して方法を見つけ出すこと。情報処理には時間がかかるから途中経過をモニタリングできるようにした方が人間には優しいだろうということ。いまは1人で開発しているからいいが、これを複数人で大規模にやろうとすると登場する問題が一気に増えるだろうこと。だから世の中のプログラミングを理解するうえでは、大規模の人数で大規模の人数向けのプログラムを開発するという「業務」の事情を知る必要があること。今回は手続き型でプログラムを書いたがオブジェクト指向でも多分書けそうだということ。など、気づけたことは多い。今後プログラミングの勉強が捗りそうである。Githubに上がっている社会科学用のスクレイピングスクリプトなどのコードリーディングをしてもいいなと思っている。

予備審査の資料も進めて寝た。

杉山

一月三日(金)

午前中、祖母に会いに行く。
今回の帰省で、昨年よりずっと体が弱っているのがわかる。動くのも意思表示をするのも話すのもおっくうそうだ。それでもそんなそぶりを見せずに手を振ったら振りかえしてくれる。高齢者とのコミュニケーションについて、ほとんど学んでこなかったことに気づく。

家族イベントをこなして、空港近くの書店で『デジタルメディアの社会学』と『メディア社会論』を買う。『メディアは社会を変えるのか』を読んでから、あらためて最新の教科書を読みたい欲求が高まった。自分が教科書的な適切な書き方がよく分からなかったというのもあるが、もうひとつの動機としては、最近のメディア研究がその初学者に対して、どういうテーマや現象を扱い得ることを魅力として売っているのか知りたいということもあった。願わくば、自分の考えているテーマをすべりこませる道も知りたい。

空港でデジタルメディアの社会学を読んでまとめる。両論併記的な章が多い中、加島さんの章は独特だ。結局問題意識は共有するけど、一歩踏み込んだところまで教科書の中に入れていないのはなぜだろう、という気になる。

十二時頃、まれびとに到着する。
明日に備えて早々に寝る。

S




一月一日(水)

8時半に起きてこたつに入ってつくってもらった雑煮を食べる。目黒である。

また布団にもぐってごろごろする。

昼食のラーメンを食べてこたつでごろごろする。そのあとに予備審査のスライドを進める。

15時くらいにいい加減起きるかと思って着替える。

東京時層地図を手に家の周りを歩いてみる。110年前からある道だけを歩くというテーマでやってみる。立会川から円融寺の門前を通って清水池までの道は今もそのままだった。さらに北上して目黒通りのところまで来たが、そもそも目黒通りは110年前にはないし、だいぶ道が変わっていた。

清水池は都内で唯一釣りができる公園(池にヘラブナが放流してある)。看板に「釣り愛好者グループの活動により順調な運営が図られています」と書いてあったので帰ってきてから調べたら「日本釣振興会」が放流事業をしていた。

この日本釣振興会、「釣り文化資料室」を開いていて、釣りの図書と釣り具の展示をしている。マイコン博物館もそうだが、こういうところに足を運んでいかないといけないと感じる。趣味の研究をしているわりに、趣味のことを調べていない気がしている。日々の読書も、『図書館情報学入門』とか趣味や遊びそのものの本というより、学術的視座に関するものばかり読んでいるし…カジノ、統合型リゾート関連のニュースもちゃんと追わないといけない。

夜は修論校正の仕事をして寝た。

杉山

十二月三十一日(火)

昨日飛ぶはずだった飛行機が欠航になったので、都内のホテルに宿泊した。
なので寒い早朝に起きて空港に移動する。
機内ではすぐ寝た。
 
年末に読もうと思っていた三冊が案外早く終わったので、いろいろと
到着し、スタバでworkflowyでちょこちょこ論文のアウトラインを整える。時間がきて焼肉屋に移動。年末にいつも会っている旧友と、今回も飯を食べる。焼肉食べ放題がいつまでできるだろうか。結婚式の話とかする。
 
そのあと実家に帰る。
 
紅白が流れるリビングで、イントロダクションの下訳終える。
2月くらいを目途に訳稿を完成させたいけど、他に論文がある。どこまでできるか。
 
S



十二月二十九日(日)

10時くらいに起きて紅茶を飲む。こたつでだらだらしていたら昼過ぎになる。外出しようと思って支度をして新宿へ。紀伊國屋でブックフェアを見る。

その後は本郷へ。ラボで原稿を書こうとするがだらだらしているうちに時間がすぎる。なんとか1節は進んだ。

sくんが夕食に帰ってくることになったので田端に戻る。昨日に続いて鍋。そして梅の湯へ。

湯上がりに話しながら研究目標の話題になった。自分は「うまく遊べない」ことに対して「遊び方」を提示することが目標だと考えているが、sくんはそうではないらしい。そもそもうまく遊びたいという構えがない、遊び方に潜在的な可能性があるという発想のない状態への啓蒙を行いたいようだ。それを聞くと、自分の場合は趣味や遊びを、少なくとも「探究」する意思のある人を相手にしていると気づかされる。それは「高尚」なのかもしれない。

杉山

十二月二十八日(土)

九時くらいに起きて、玉川さんの章を読む。たいへん勉強になる。
玉川さんの論文を読んで、深夜アニメと昼・夕方のアニメのビジネスモデルがどのように違うのかということや、アニメの中でビジネスライツがもつ大きさとかを知れた。このへんは、今書いている原稿でも重要な内容になりそうだ。

昼過ぎから移動。職場から連絡がなくてよかった。
移動中、くだんの聖地巡礼本を読む。辛い。

その後インタビューデータの文字起しをする。

家に戻って、友人たちと忘年会をする。一年振りかえりシートを作る。

風呂に行き、お隣の領域は徒弟制度が強いという話とか、某準教授の話とかをする。

S