七月二十七日(土)

 待機業務のため朝早く起きる。台風が来たらどうしようかと思っていたが、幸い天候は荒れていなかった。

 授業料免除に関する政策の不透明さに気をもんだり帝都復興の資料を読むなどしていた。昨日のラジオでどうやら「天気の子」が最新の東京映画らしいという話を聞きつけて夕方に池袋に見に行くことにする。7月にオープンしたばっかりの池袋グランドシネマサンシャインは人でごった返していて、土曜の夕方のレジャー感にだいぶ気圧されていた。満席のシアターは若い人中心だが、年配、家族連れ等々多様な年齢層である。

 東京をどのように見せるのだろうとということばかり考えていたのだけれど、船、バイク、線路から見える少しずらした東京の風景が新鮮で、1シーンだけ登場した赤羽の岩淵水門が嬉しかった。水門ブームが確実に来ている、多分。全体を通して都市だけじゃなく人の描写もウェッティで、人や都市とは全く別の論理をもつ水を処理しつつ、たえず変動する水との境界線のなかで人も都市も存在しているように感じた。

 中川