九月五日(水)

月曜日、急遽お仕事の関連で「土曜日に出勤しろ」と言われたので、水曜日を週休日とすることになった。
ので、週の半ばに唐突に休みが入ることになった。

十時くらいに起きて、ジェンキンスと伊藤ミミとボイドの対談集に眼を通していた。久々にインスタントコーヒーをがぶがぶ消化する。
ジェンキンスが若者とメディア利用について関心をもったきっかけの一つが、MITで寮監をしていたとき、そういう若者を多く目にしてきたため、というのはちょっと面白い。
発表でとり上げようと思っている、ハリポタ二次創作集団の「ベータ読者」に関する議論が、世代を超えた健全な相互交流を生み出しているという例として紹介されていた。これは本書がyouthという側面に注目しているからだろう。

一番モヤモヤしたのは「民主主義、市民参加、アクティビズム」の章。ファンたちは、インフォーマルな学習のためのコミュニティの中で、政治的な活動に使うためのスキル――映像のリミックスとか――を身に着けるという面がくりかえし語られ、成功事例が取り上げられているけれど、結局両者の結びつきが如何にして起きたり、起きなかったりするのか、という条件については、全くと言っていいほど述べられていなかった。

ただ、ジェンキンス個人の関心に注目すると、彼はCSの発見したような文化的実践と、より制度的な「政治」的活動の繋がりを見つけていくべきだ、と述べていて、この志向は、彼自身が自分の立ち位置をアカデミズムの外にあえて置いていくことと並行して起きたものなんだろうか。ちょっと気になる。

夜、Netflixのドキュメンタリーを見て、十時過ぎに寝る。

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