六月十九日(火)

地元の大きな地震から一夜明け、寝付けずとも七時に起きる火曜日。

こんな時、現地にいればもっと冗談言ったり気丈だったりすると思う。とはいえ、実家の母親も眠れなかったみたい。余震は続く。ただそこにいて、笑い飛ばしている自分が勝手に浮かぶ。
少しずつ日常は進んでいる。断水は、翌翌日には解除された。大地のダイナミックさもさることながら、人の営みも、すごい。

最近ワークショップ詰めだったところから、山積みにしている作業に戻っていく。
朝ミーティング二つ、お昼に蒸し野菜を食べて、ドラマを観たりしつつも、大きめな仕事の受注をする。見積もりを立てる。全てが勉強になって面白い。
フリーランス駆け出しの自分に、知識や技術、必要な物資など、ベースを整えていく感じだ。

あと二つ、仕事の依頼が来た。こういうタイミングなんだな。


夜もミーティング。せかせかわさわさと10分でご飯を作り、画面越しに八人ほどの人と挨拶をした。みんないい顔しててほぐれた。

ミーティングしながら急いでトットネスの宿をとったら、隣町だった。こういうのは焦るもんじゃない。
結局、エアビーでCさんがいい感じのところをあたってくれた。

健太郎が帰って来て、一人で家にいたことに今更ながら気づいた。
フラメンコ帰りの?すぎにゃもはいつにも増して足音が無音だ。
せかせかわさわさしてたのが、ちょっとずつほぐれて、お風呂に入ってからクレープを食べたら落ち着いた。

1時間ほどかけてチェックアウトした。
健太郎にとっても、今日は色んなお誘いが行き交う日だったみたい。
仕事中の一平さんに話しかけて、じゃまをしつつ、懐く。
私たち、どう考えても一平さんに「懐く」という表現が合ってる気がする。

夜が更ける。
枕の下に引いていたアロマに一瞬気づきながら、寝た。


ゆり