七月十五日(月)

 海の日。中途半端な暑さがある。そういえば最近は海に行っていないが、海水浴というよりも漁港とか工業港のほうに関心があるし、別に海の日は関係ない。
 
 クロノンを読み進めているが、シカゴで穀物が液体のように流通する経路が極めて興味深い。鉄道輸送とそれに伴う倉庫の形成、袋単位の把握から品質のグレーディングにもとづいた量的な把握へ。預けた穀物の引換票が通貨の役割を果たしていく。そこで品質のカテゴリーを操作し、引換票を自在に発行できる倉庫の管理人が最大の権力者となしていくプロセスは圧巻だった。こうした引換票が通貨としての役割を帯びるということを炭鉱か漁港でみたような気もするが記憶が定かではない。日本だとどうなんだろうと思わず考え込んでしまう。

 中川