二月二十四日(日)

 10時頃に起きて3時からの読書会のためにリンチの5章を読み直す。数列を数えていく有名なパラドクスについて、数を数えるという「実践」でもあるわけだけど、どうしてもそれは数学的に2を足し続けるという数学的に定まったに既存の規則に依存しているという面もやはりあるのではないかという気がしてどうも釈然としない。あまり理解できていないという感覚が残った。

 翌日の別の研究会のために批判的実在論のレビュー論文を読む。語彙がさっぱり分からなくて投げ出したくなったが、参照されているBhaskarの邦訳を読むと少しずつ頭に入ってきた。観察に依存しなくても自然現象はそこに存在し、あるメカニズムに則って作動している(実在している)ということを説明するために、科学の自動/他動的対象という区分を持ち出すのは上手いなと感じた。自然現象が観察に依らず実在し、変化しているということを考える際に環境問題というのは良い事例だと思うが、これは都市問題にもそのまま当てはまるものだろうか。似てそうでいながら、対照的な部分もありそうだ。

 キャンプのアニメを見ながら、ふと父親を思い出す。私のように実際にアウトドアをするよりも、アウトドアショップに行ったり本で読むほうが好きだったりするのも、スポーツ観戦みたいなものなのだろうか。

 中川