七月十八日(水)

今日はロンドンからアムステルダムへ移動する日。
ヨーロッパの飛行機は本当に安い。日本円で4000円台がざらだ。

ほとんど終わっているパッキング。トットネスで買ったオーガニックの美味しいシリアル(ドライストロベリーとバナナがいっぱいで本当に美味しい!)を食べて、今日もサンドイッチをこしらえる。荷物を預けて、外に出た。いつもの、ハイドパークという大きな公園の木陰に座る。いつもと同じくらい、人が木陰に沿ってぽつぽつと寝ている。

ロンドンのシンボルのひとつ、タワーブリッジを見納めしに行った。今日も暑くて眩しくて、セルフィーでどうしても目を細めてしまう。テムズはどぶ色。意外に流れが早い。都市計画の授業を思い出していた。通勤時の満員電車も今では随分改善されているよう。
こちらの人は、すかさず年配の人や妊婦さんに席を譲る。まるで競っているのかのような速さで。対して、譲ってもらった年配の女性が「Beautiful lady!」とかなんとか言って、わかりやすく感謝したり褒めたりしている場面をよく目にした。我ながら瞬発力の低さに自己嫌悪になるレベルだ。あと、みんなおしゃれで小綺麗。

続いてコヴェントガーデンへ。海外のマーケットが好きだなぁ。こまごまと、ぎゅっと集まって熱気のある、それでいて吹き抜けや所々のハイセンスなお店がどこか涼しげな、おしゃれマーケットだった。バイオリン・ヴィオラ・チェロのトリオが威勢良く盛り上げていた。


続いて、今日もニールズヤードへ。街角のこぢんまりとした路地裏が、素敵な憩いの場になっている。日本でも有名なオーガニック化粧品のニールズヤードレメディーズの本店はここ。植え込みのあるベンチでサンドイッチを頬張った。

と、今日のルートンエアポートまでの交通手段をよく調べていないのに気づいた。宿から2駅のところから直通バスが出ていたので予約。思っていたより出発まで時間がない。帰ろう。
宿の廊下で充電しながらバス停を調べていたら、近くのベッドに寝ていたおじさんが話しかけてきた。いびきや唸り声がうるさくて、ちょっと気持ち悪いと思っていた人(失礼)。私のことを日本人だとすぐわかったぞと得意気で、意外に陽気な感じだった。彼は今ホステル暮らしで、仕事を見つけなきゃいけないらしい。前に日本に来たらしく、未来のことはわからないけどまた行けたらいいなぁと言っていた。

入れ替わりで、斜め下のベッドに寝ていたマイサとばったり。荷物も多くて汚くて、ずっと不機嫌そうだと思っていた彼女は超スイートだった。しかも法律家。「あぁー!ゆり!今日の朝早く起きられなくて、もう行っちゃったと思って悲しんでたの〜!!今から行くの?タクシー呼ぼうか?」てな具合だ。可愛い。荷物が多いのは、イギリスで英語を学んでいて、今ホストファミリーの切れ目だかららしい。

人は見た目によらない。
バスでルートンエアポートへ。飛行機の窓からロンドンにバイバイしたものの50分後、オランダの水路が見えて来た。好きだ。
チケットの買い方を思い出しながらインターシティという快速列車でアムステルダム・ザイト(南駅)へ。トラムでベートホーフェン・ストラート(ベートーヴェン通り)へ。一年半前に居候していた懐かしの家。

家主が飲み会なので、ポストに貼っておいてもらった鍵を探そうと思ったら、無くなっていた。夜の街を歩いて時間を潰す。下の家の人が帰って来て、運良くエントランスが開いた。部屋も…鍵が空いていた。

ゆり