三月十三日(火)

赴任先である離島での一日。
朝四時半、浅い眠りから目覚める。結局、船室?ひとつまるまる貸し切り状態だったけど、律儀に自分のスペースに収まって寝たので窮屈感がつらい。毛布を下にもう一枚敷くべきだった。
八時半、配属先へ。同期と共に挨拶をすませたあと、現地の職員さんといっしょに配属先をあちこち見て回る。
十時半から十六時まで、ひたすら島を見てまわる。
山と海が一緒にあじわえることが島の魅力だと気づく。
車で薄暗い林道を走った直後、どこまでも開けた海と髪の毛を持っていきそうなほどに強い風が飛び込んでくるという視界の転換。これが何度も起きる。山も、海も、ずっと近くにあるから、落差を大きく感じる。
観客席から見て舞台装置が変わってるのを見るというより、VRの中で吸い込まれた景色がくるくる変わる感じ。島酔い。
十七時半、歓迎会。島の名産を使った料理が山盛りでてくる。配属先の方々を無視して自分のペースで飲んでいたら勝手につぶれる。お酒を飲むペースを昔と同じ調子で保っていたら死ぬ程度には老いてしまったのかが悲しい。
二十三時。就寝。
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