一月七日(火)

11時に起きる。紅茶を飲みながら予備審査の資料をつくり続ける。明らかに20分話したところでどうしようもない気がしている。ので、話しきれないのは承知のうえで大量の資料をつくることにした。

15時半に支度をして出かける。田端でうどんを食べ、電車に乗って駒込へ。Communities of Practiceを再読しながらバスを待つ。今回の再読では発見が多い。ウェンガーは実践共同体にとって「同質的」であることは必要条件ではないと再三述べている。その代わり、「交渉的」であることが必要条件だと述べている。これはなるほどなと思った。実践共同体論においては、交渉的な関与の結果として(全員が同意したり同じ信念を持っているかは分からないが)共同の事業がなされることにこそ「強い紐帯」らしさがある。弱い紐帯ならば、時おりコミュニケーションがなされることはあっても、意味をめぐって交渉する必要はない。互いが互いの実践をやっているだけだから。写真論文だと、いわゆる共同体/ネットワーク論に則って同質的/異質的という区別をやってしまったが、本当は交渉的/独立的とした方がいいだろう。こういう特徴付けは、自分の博論とも齟齬がない。むしろオーケストラ楽団におけるマンネリと移籍を理解するうえでは、その方が生産的じゃないかと思う。逆に、交渉的ではないことは、実践ネットワークを働きをいかに制約しているのだろうという疑問も沸く。

17時前に彼女と会って体育館へ行く。1時間卓球をして、もう1時間でマシンを使ったランニング。いかに普段運動していないのかを思い知らされた。

その後は食堂で夕飯をとり、あれこれ話して20時半ごろに帰った。

杉山