四月二十六日(金)
ドタバタしていた四月も、最後の一日だけは少しだけ時間の流れがゆっくりになった。
ここ数日で徐々に頭に空白が戻ってきている。仕事のことで夜目が覚めるとか帰宅しても引き継ぎのことで頭がいっぱいという状態を脱することができつつある。三月末からほとんど研究にエネルギーを避けていない。三週間以上。怠惰が怠惰を呼ぶというか、疲労が疲労を蓄積させるというか、そういうずるずるとした感じが辛い一ヶ月だった。この間でも辛抱強く研究コミュニティとの流れを保ってくれた杉山さん含めて院生界隈の知り合いには感謝しかない。
というわけでここ一週間はリハビリがてら、届いたインターネットカルチャー界隈の本を読んでいた。金曜の夜と言うことで、お酒を飲みながら『法のデザイン』を読む。レッシグの規制論を軸にしながら、弁護士が法やアーキテクチャによる表現活動の促進について考えた本だ。法律と現実の乖離が広がっている中で法律の解釈に創造性が必要になっているし、現にベンチャー企業の多くは自らの使命を達成するために法の新しい解釈を携えつつ、法改正にまで結びつけるロビー活動をしてきた、という。法律に現実を合わせるような行政の仕事との落差を感じるのは、自分がダメな公務員だからだろうか。
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