一月三十一日(木)

 10時頃に起きる。とりあえずインフルエンザの症状などは見られず安心した。今日明日が修論の審査で本館には入れない。

 最近は1900年代の資料や二次文献を読むことが多いが、戊申詔書や地方改良運動周辺の内務官僚の動きは見逃せない。というのも、日露戦争後において「地方」に言われていた「自治」の必要性や講習会、雑誌『斯民』の発行などといった動きはその後の都市計画運動とかなり似たところがあるからだ。両者に共通する人物も多い。『田園都市』が農村論として読まれていく背景はそういうところにある。「社会」概念の忌避もどうやら単線的ではなさそうだ。

 最近は社会学よりも日本近代史の本を読むことのほうが多い気がする。どういう社会学の文脈につなげていけばいいのかまだ迷っているところもあるのだが、初期シカゴ学派の問題意識を再度検討してみる必要があるかもしれない。

 雨は23時頃にはみぞれに変わっていた。寒い寒いと言いながら急いで自転車で帰宅する。

 中川