八月二十六日(月)

 はじめての東京都公文書館に出向くために珍しく東急線に乗っていた。右側では就学前の少女がおばあさんに「おばあちゃんは死んだらどこに行くの?」というのっぴきならない話をし、左側ではセーラー服の中学生がタピオカの話をしているというよく分からないが独特の東急線的環境に挟まれつつ上野毛駅にたどり着く。後で調べてみたら駅が安藤忠雄の設計だったらしくてもっと詳しく見ていればよかった。急峻な坂を下っていくともうそこは二子玉川だ。
 
 青山墓地の移転についての資料を入手した後、せっかくだから国分寺崖線を感じたくて等々力の方まで歩いていく。途中の高級住宅街でピアノの音が聞こえてくるのが最近見ている『淵に立つ』を想起させてなかなかぞっとした。曇り空の下歩いていると寒々しいまでの涼しさを感じた。

 杉山さんとの墓の話から「礼拝所及び墳墓に関する罪」なるものがあると知り、礼拝所不敬罪や説教等妨害罪にあれやこれや言っていた。墓地で不敬なことをすると逮捕されるし、説教を妨害しても懲役が課せられることがあるんだね。 従兄弟が大学入試の面接相談をしてきたからしまなみ海道のサイクリングについて調べて見るように提案できたのはなかなか冴えていたんじゃないか。

 中川