六月十二日(水)

 前日の深夜にラトゥールからCrononのシカゴ都市史の話を知り、自分のEvernoteを漁っていたところから遠城による都市政治生態学のレビュー論文を発見して夢中になって読んでいた。都市における肥満指数を扱ったObe-cityには笑わされたし、リーマンショックで家が差し押さえられた結果、プールを管理する人がいなくなって蚊が繁殖し、デング熱が蔓延したという話には唸らされた。慌てて宮地くんに論文を送った。

 日中もそのまわりのことを掘っていたが、その過程で都市住民に対して焦点を当てていた自分の修論でも都市環境のことをもっと扱えるんじゃないかという気がしてきた。例えば、都市から排除されるものとして墓地を設定するのはどうだろう。

 GandyのMetabolism論文を読んでいたら黒川紀章が引かれていてなかなか驚いた。そういえば自分ももともと建築とかMetabolismとかをもっと扱いたいと考えていたことを思い出し、意外な時期に方法を手にしたという感があった。

 中川