九月十九日(木)

 涼しさということが時間の経過を知らせてくれる――というか端的に修論を書く時間がだんだんなくなっていくなという焦燥感のほうがある。外に出るだけでソワソワしたりヒリヒリするような気分になるのは嫌だね。

 都市の移転を考えていく上で、施設の問題を検討していくとどうしても地理学とか経済史に近づいていく。今になって景観という問題がアクチュアルに感じられる。工業地帯とか煙突とか、景観の変化として都市化が感じられるという。人文地理学の研究を改めて整理する必要があるかもしれない。

 帰る直前に稲田さんに遭遇し、そのままレコードの歴史の話を聞いていたらすっかり日を跨いでしまい、また一つ年をとってしまった。ケーキを買う気にはなれなかった。

 中川