九月八日(土)

 昨日に引き続き早く目覚めたので国会図書館で資料収集することにしたが、意外と早く済んだので図書館から映画を見る日本橋まで歩くことにした。本当は自転車で行きたかったのだがあいにくレンタサイクルは全て出払っており仕方なく皇居沿いを凱旋しながら向かう。久しぶりに30度越えの炎天下を歩き通してひどく疲れた。 ただただ休むためだけに貨幣博物館に入り、涼んで眼を閉じる。そこからまた歩いてようやく日本橋へ。『今日は帝劇明日は三越』を真夏日の炎天下で一日で済ますのは愚かだし、そもそも彼らは歩きじゃないだろ。

 憔悴しきって一時間前から映画館の椅子に座り、「ワンス・アポンア・タイム・イン・ハリウッド」をじっと待つ。思っていた以上に怖い映画で、というかこの怖さは完全に「この世界の片隅に」と同じ怖さなのだが、緊張感が最大限に張り詰めた状態で一気に爆発する感じが、最高に爽快で最高に映画で最高に感動した。みんなで思わず手を叩いた。高揚した。そのままに神田まで歩き、途中道案内をして新宿にたどり着く。まだ今日は終わっていない。

 友人と一緒にしゃれたうどんを食べ、髪型について討論し、結局明日も会うことになる。8時にドームに並ぶ気力はないが10時ぐらいに行けたらいいだろう。やれやれという感じだがやっと夏が来た。 

 中川