八月二十二日(木)

8時半に起きて支度をして本郷へ。来学期の非常勤の顔合わせがあった。今年は少しカリキュラムに手を加えていい(加えてほしい)という役回りなのでどうしようと思っていたが、Murayama et al. (2019) を参考にして knowledge gap を意識してもらうワークを取り入れようかと思いついた。「好きなこと」「気になること」は言語化できても、そこから「問い」を生成にするには飛躍があるということは去年感じていた。Murayama論文は興味や好奇心という日常語を拒否し、「知識ギャップの意識から行われる情報探索行動によって得られる報酬の学習」というサイクルでモデル化している。このモデルでは「関与し続けたい」というような興味の「愛着」的側面は捨象されているけれど、教授・学習に対するインプリケーションは出しやすいと感じる。学生にとって、「好きなこと」はあっても、それについて自分より詳しい人がいるとか、その詳しい人が知っていて自分は知らないことがあるとか、それを知ることができたらもっと楽しいだろうなとか、そういうことを意識しているとは限らないのだろう。それを自然にできる趣味人の話はTwitterにも書いたな。

喉が腫れていて休む必要性を感じたので、帰ってきて銀翹散を飲んで昼寝した。起きたあとは森さんから帰ってきたメールを見て査読対応を修正し、夕方になったら駒場に出てフラメンコをした。帰りに後輩たちとたこ焼きを食べて帰った。

杉山