八月二日(金)

 高嶋さんの本が昨日発売されたはずだから書籍部に行って確認した。これが自分の修論とか科研にかかわってくるかとも思っていたけど意外とローカルな場所の話が薄くてあてが外れた感じだ。そこからあわてて神田須田町のことを調べているとどうやらあの場所にはもともと青果市場があったらしいということがわかってくる。それに『神田市場史』というものがどうやら図書館にも所蔵されているらしい。急いでかき集めて情報をまとめていると築地とか大井ふ頭とかとの接点も見えてきてこれを軸に東京の変化が記述できるような気がした。市電の話はサブでメインはこっちにしよう。

 そこまで決めてから久しぶりに千代田区立図書館に向かって地域資料をさらっていく。そのうちの一つがVHSの映像資料でビデオの物理的な軽さにびっくりしてしまった。その合間に八馬さんのドボク本にも目を通していたが、水門エレベーターのようなおよそ考えられないスケールの構造物がたくさんあって眼を丸くした。というかここ数年で一番旅情をそそられた瞬間だった。

 中川