六月十四日(金)

10時に起きて紅茶を飲む。晴れていてリフレッシュしたい気分だったので掃除機をかけて洗濯機を回し、散髪に行った。眉毛もすぐぼさぼさになるし2週間に一度のペースがちょうどいい。髪切屋の価格設定なら月イチで他の床屋に行くよりも安いし、バズカットは本郷よりも田端の床屋の方が慣れていると思う。

その後は本郷に出て、先生の本の校正をしたり、余暇研究の課題と展望についての論文が出ていたので読んだりした。コモンズ論文は進まず。セルフモチベートしないといけない。

余暇研究が置かれた窮状は北米でも変わらないようで、leisureを冠した学科が減っていると書いてあった。もともと北米では、学部では公園レクリエーション管理の実務家を養成し、大学院では余暇理論の研究者を育成するという二重構造のおかけで余暇研究が保っているところがあったようだ。実務側が余暇理論と組むメリットを感じず、スポーツやツーリズム、イベントマネジメントのような分野になびくと途端に立場が危うくなる。論文では余暇哲学をもう一度打ち立てて「余暇」という視座の強みを主張すべきだと提案していたが、上手くいく気はしないな。

なんとなく孤独感が募ってきたので歩くことにして、池之端門に移ってきたほうろうに初めて行った。『高架線』のとなりに並べてあったというだけで『90年代の若者たち』を買ってみたが、なかなかどうして心にしみる私的な回想記だった。鬱陶しい批評家語りではなくて、音楽と友人が側にあった1人の若者の人生がそのまま書かれている。『手を伸ばせ、そしてコマンドを入力しろ!』に近い感じ。最後の方に思いがけずほうろうが出てきて、だからあそこに並べてあったのかとジーンとしてしまった。

杉山