五月二十四日(木)

 いつもごとく昼前に起きて、高橋さんの発表資料を読みながら紅茶を飲む。社会学者から見た日本文化政策の現状は、小林ゼミにいると当たり前になっていた「文化施設中心主義」に気づかせてくれた。

 昼に研究室に出て、後輩たちに向けた文献レビュー講座。調べ方のハウ・ツーを教えるのも大事だが、そもそも学術研究とはどんなルールに従ったゲームなのか、それを理解してもらう話をした。巨人の背中に乗り、世界中の同僚と協働プロジェクトをすることはルールであり制約であって、その中でいかに創造性を発揮するかが「プレーヤー」の役割であり面白さになる。「私が知らないことを私が調べたい」という人は、わざわざ大学院に来る手間をとる必要はない(もっと図書館やリカレント教育が活躍すべきところだろう)。

 そのままゼミ、駒場でフラメンコをして帰る。チャーリーくんが来て松本さんと話していたけれど、眠すぎたので関わらなかった。

 杉山